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バリ島現地情報コラム・バリマニア  バリヒンドゥーの6大神

バリ人の9割以上がバリヒンドゥー教徒です。
もともとバリには土着の精霊信仰がありました、10世紀後半程にヒンドゥーがバリへ伝わり影響を受け、インドのヒンドゥーとは別物のバリ独特のバリ・ヒンドゥーが生まれたそうです。
今回バリの絵画や彫刻などでも見かけるバリの神々について簡単に説明したいと思います。
これを知っておけば、木彫りなどのお土産を買う時にも少しは選ぶのに役に立つかもしれません!?

バリの神々のなかでも特別な存在となっているのは、2組の3大神。
ブラフマ、ヴィシュヌ、シヴァの3大男神と、その妻とされるサラスワティ、スリ、ドゥルガの3大女神。
さらにこれらの6大神も唯一の絶対神サンヒャン・ウディに属しているとされています。

そして、バリの各村には、この3大男神を祭るための3つの寺院が必ずあります。
ブラフマ神を祭る寺院は、「プラ・デサ」、ヴィシュヌ神は、「プラ・プセ」、シヴァ神は、「プラ・ダレム」といいます。

■サンヒャン・ウディ
バリヒンドゥー独特の神で、「全てを内包する万有神」という意味。
■ブラフマ神
創造の神。
バリヒンドゥー文化の根底となるダイナミックな原動力を表す。 この神を祭る寺院は、どの村でも中心的な役割を占めています。
■ヴィシュヌ神
生命維持の神。
壊滅的な災いからこの世を救う救世主。「マハーバーラタ」と「ラーマーヤナ」の英雄クリシュナとラーマは化身とされます。
■ガルーダ
ヴィシュヌ神を背中に乗せて運ぶ鷲の神。 蛇を退治してくれる神でもあります。
■シヴァ神
この世の繁栄を阻むものを一掃し、破壊する神。
■女神サラスワティ
ブラフマの妻。
知恵、献身、創造、瞑想を司る女神。バリでは学生や芸術家達が崇拝すべき神。
■女神スリ
ヴィシュヌ神の妻。
稲の女神として厚く信仰されている。女神スリだけは、バリ独自の神です。(他の神々はインドから伝わった)
■女神ドゥルガ(ランダ)
インドヒンドゥーでは女神ドゥルガはシヴァ神とともに破壊と変革を司るが、バリでは魔女たちの女王ランダの顔も持ちます。
■ガネーシャ
シヴァ神と女神ドゥルガの間の子供。記憶、学問の神とされています。

バリの3大人気の神様について、さらに詳しい豆知識を。

ガルーダは、バリヒンドゥーの神話に登場する巨大な鷲。
下界に住む大蛇ナーガに狙われていた所を逃げ切り、天界で永遠の命の水「ティルタ・アムリタ」を盗み飲みし、神々と同じ力を手に入れました。ヴィシュヌ神を背中に乗せて天界を下界を自由に行き来します。
聖鳥ガルーダは天の象徴とされ、国営航空会社(ガルーダインドネシア航空)やインドネシアの国章にまでなっています。

ガネーシャの姿の由来はこうです。
女神ドゥルガが産後の息子の体を清める為に、家の中に誰も入れないようにしました。 夫であるシヴァ神が戻ってきても家に入れさせなかったので、シヴァ神は怒って息子とは知らずガネーシャの首をはねてしまいました。 すぐさま驚くドゥルガから訳を知ったシヴァ神はあわてて近くにあった象の首を変わりにはめたので、象の頭をした神となったといわれています。

魔女であるランダは、奇怪な老婆で、墓場に住み、長い白髪を振り乱し、裸で踊るとされています。 垂れた胸、獲物(人)を捕らえて食べるための長い爪、炎を放つ長く赤い舌が特徴。
聖獣バロンの宿敵ですが、バリヒンドゥーの教えにある両者は対極にあるのではなく善と悪の両面をもつものとして、3大女神の一人を恐れられつつも信仰されています。

インドではヒマラヤが神々の山とされているように、バリではアグン山がそれにあたります。
神々はアグン山を降り、地上に恵みを与えてくれると考えられ、よって、アグン山の方面はカジャ(聖なる方角)、それに対して反対の海の方向はクロッド(不浄の方角)と位置付けられています。バリ式住居もこの観念に基づいて建てられています。

・・と、ひとつ勉強になりましたでしょうか。
これを書いていると、改めてこれらの小物グッズがほしくなってしまいました。
そういえば、ジェンガラケラミックに女神スリをモチーフにしたかわいい灰皿や胡椒入れがあったなあ。

第7話 2004/8/13