バリ島ツアーの現地旅行会社いろはバリツアー

オカ カルティニ OKA KARTINI

日&水曜日、金曜日とではお話を変えているようですが、今回 日&水曜日公演のお話をご紹介。
子供時代の紙芝居を思い出しますが、こちらでは幻想的な照明の元、影絵使い師「ダラン」が声を使い分け、リアルな動きで人形を動かすのが見物です。 バリでは日本の紙芝居同様、小さな子供達の道徳の勉強に、又オダラン、ウパチャラにワヤンクリッが演じられています。
芝居中の会話はサンスクリット語が使われますが、英語、日本語でストーリーを説明した紙を入り口でお渡ししています。 サンスクリット語は古代言語で、現代では、バリ人でも分かる人はほとんどいなく、お坊さんのお経読みなどで話される言葉となっています。

会場:ラヤウブド通りにあるオカカルティニ
日時:毎週日・水・金曜日20:00-
演目:ワヤンクリッ(影絵人形芝居劇)
生け贄になったビマ(マハーバーラタの物語)

昔ある所に「エカチャクラ」という王国がありました。その王国の王もエカチャクラという名前でした。
その国には強い魔力を持ったデトヤバカという名前の魔物が棲んでいました。 魔物は自分の魔力にうぬぼれ、王国の人々を殺すようになり、デトヤバカは王国の人々に恐れられていました。
悩める王はどうしてよいかわからず、ある日遂に勇気を振り絞り、なぜ罪もない人を殺すのかと尋ねるために魔物のところへ向かいます。

王はデトヤバカから「人間の生け贄を1人差し出せ。さもないと王国の全ての人を殺し続ける」と脅されます。エカチャクラ王は窮地に陥り、この王の悩みはすぐに世界中に知れ渡りました。

遠く離れたデマルタ王国の女王クンティ(「パンダワの5兄弟」の母)は、罪のない人を生け贄に出さなければならないエカチャクラ王の境遇を知って大変悲しみ、息子達を集めて何か助ける方法がないかと尋ねます。

2番目の息子ビマはこの話を聞いて大いに憤り、自分が魔物の生け贄になると言い出します。 ビマは大変勇敢なうえに自らも強い魔力を備えており、これまでの悪との戦いで自分には覚悟ができているし、決してデトヤバカには屈しないというのです。
クンティは驚きますが、同時に我が子がエカチャクラ王を助ける為に身を差し出すと言うのを聞いて、誇らしく思うようになります。

この知らせを聞いた王は安堵して大変喜び、デトヤバカのところに生け贄が見つかったことをつげに行き、もう王国の人々を殺さぬよう頼みます。 デトヤバカはあのビマが生け贄として差し出されると聞いて狂喜します。 魔物はすぐにでもビマを食いたいと雄叫びをあげます。

デトヤバカはビマに襲いかかりますが、ビマの魔力によって阻まれます。面目を失ったデトヤバカは怒り狂い、何千もの仲間の魔物を呼び寄せます。 魔物たちは次々とビマに挑みますが、強靭なビマには全く歯が立ちません。地面は次々と魔物たちの死骸であふれていきます。 そしてデトヤバカとビマの熾烈な戦いが始り、ついにビマはデトヤバカを殺し、勝利をおさめます。

こうしてエカチャクラの人々は魔物の恐怖から開放されたのです。