バリ島ツアーの現地旅行会社いろはバリツアー

タマン・カジャ村 DESA TAMAN KAJA

タマン・カジャ村はウブドの大通りの北、スリウェダリ通りとサンダット通りに沿った小さな村で、約140家族が住んでいます。 この公演では、この村のほとんどの成人男性が協力、参加しており、公演で得られた収入は村の寺院の修理や再建、儀式などへの奉納金として使用されます。

会場:タマン・カジャ村 ダレム寺院
公演日:毎週水&土曜日 19:30スタート
演目:ケチャ&トランスダンス
ケチャとは
100人以上の男性による声のガムラン合唱と、踊り手たちによる「ラーマヤナ物語」の舞踊劇です。ケチャ隊は円陣を組み、体を前後左右に揺り動かしたり、立ち上がったり、座ったり、天を仰いだり、と様々な動作をします。物語は「ダラン」と呼ばれる踊り手によって進行していきます。
このケチャで演じられるのはラーマヤナ物語の中でも有名な一節です。

ラーマはアヨディア王国の後継者。ダサラタ王国の第二夫人である、ラーマの継母は、自らが国を征服しようとラーマを国から追放する陰謀を企てます。
国から追いやられたラーマ、妻のシータ弟のラクスマナは森の中へと入っていきました。

3人が森の中へ入っていったことは、アレンカ王国の残酷な王、ラワナに知られます。ラワナは大変に美しいシータに心惹かれ、彼女を略奪しようと試みます。
ラワナは家来であるムリチャにシータをラーマとラクスマナから引き離すよう命じます。その後でシータを誘拐しようという魂胆なのです。

ムリチャは黄金の鹿に姿を変え、森の中へと入ります。美しい黄金の鹿に魅せられたシータは、ラーマに鹿を捕まえてくれるようねだります。

ラーマは弟のラクスマナにシータといるように命じ、自分は走り去った黄金の鹿を追いかけて森の奥へと消えていきます。 しかし、ラーマが鹿を矢で討ち取った時のムリチャの叫び声をラーマの助けを求める声だと勘違いしたシータは、ラクスマナにラーマを助けに行くように言いつけますが、ラクスマナはその命令に従おうとしません。 怒るシータに、「それでは、あなたを危険から守るために、火の囲いを作ってからいきましょう」と、火の囲いの中から絶対に出てはいけないとシータに言い残して、ラーマを探しに森の奥へと消えていきます。

シータは森の中で一人取り残されてしまいました。そこに高僧に姿を変えたラワナが、水をくれるように懇願しながらシータに近づきます。 年老いた高僧をかわいそうに思ったシータは、火の囲いの中から絶対出てはいけないというラクスマナの言葉をも忘れ、高僧に水を渡そうと火の囲いの中から出てしまいます。
その瞬間、突然高僧はシータを捕らえ、もとのラワナにと姿を戻します。ラワナはシータを誘惑しますが、シータは近づくことさえも拒みます。

ハノマンはラーマの使いのもの。森の中で姿を消したシータを探します。

シータはアレンカ王宮で、トリジャタと共にいました。トリジャタはラワナの姪ですが、シータをかわいそうに思い、慰めています。 シータはトリジャタに森の中でまださまよっているだろう夫のラーマのことが心配で仕方ない、そんな自分のつらい気持ちも考えずに、ラワナは機会があるごとに、あれこれ手を尽くして自分を誘惑しようとすることを、涙ながらに打ち明けます。

そこへハノマンが登場し、シータに近づくと、ラーマの指輪を差し出しつつ、自分はラーマの使いであることを告げます。 指輪を見て、ラーマが無事でいることを知ったシータは、自分の髪に挿していた金製の花のかんざしをハノマンに託し、自分も無事でいることをラーマに伝えるようにハノマンに頼みます。

さて、ラーマがラクスマナと家来のトゥアレンと共に、森の中でシータを探してあちらこちら歩き回っているところへ、 ラワナの息子であるメガナダその家来のダレムとが現れます。 メガナダが魔力を持つ矢を放つと、その魔力は大蛇となり、ラーマとラクスマナに絡みつき動きが取れないようにしてしまいます。

ラーマの父、ダサラタ王の親友である鳥の王ガルーダは、ラーマとラクスマナが危機にされているところへ遭遇します。 ガールダは直ちに彼らのそばへ降り立つと、二人に巻きついている大蛇をぼろぼろに引きちぎってしまいます。 身の自由を取り戻したラーマとラクスマナはシータを探しに森の中へと再び入っていきます。

ラーマの親友である猿の王、スグリワがラーマの力になるために登場し、メガナダに立ち向かい、その場は激しい戦いへと突入していきますが、最後にはスグリワとその軍が勝利を手に収めることになります。

サンヒャン・ジャランとは
トランスダンスは神からの啓示です。それは、悪や黒魔術や疫病に立ち向かい、人々をそれらの危険から護るとされています。
この公演で披露されるのは「サンヒャン・ジャラン」と呼ばれるトランスダンスです。 ジャランとは馬のことで、西部ジャワにも「クダ(馬)・ルンピン」と呼ばれる同じようなトランスダンスがありますが、このバリのもののほうが、世界的にも広く知られ、人々からも好まれています。
馬の人形を持った踊り手は、ケチャ隊の合唱のうねりの高まりにしたがって、深いトランス状態へと入っていきます、と同時に椰子の殻につけられた火の輪の中へと踊りながら走り寄り、高々と燃え上がる火の上を走り回ります。 踊り手はトランス状態に入っているために、火の熱さも感じることがないばかりか、やけどすら起こしません。
あちらこちらへと散らかされた火が消え始めるころには踊り手のトランス状態は頂点にと達し、気絶してしまいますが、僧侶によって聖水を振り掛けられると、正気を取り戻します。